全体公開記事:RS10とGLS2000を徹底比較!精度と生産性向上を目指した実証結果

現場では、スキャン技術が施工の効率化と精度向上を支える重要な要素です。今回は、ハンディ型3Dレーザースキャナ「RS10」と地上型レーザースキャナ「GLS2000」を比較し、それぞれの性能を実証実験を通じて検証しました。本記事では、精度、生産性、コストの観点から両スキャナの特徴を解説します。

目的

精度と生産性の比較検証
現場での測量作業において、両スキャナの利点を明らかにする。

最適な選択指針の提供
ICT施工やDX推進の観点から、どのスキャナがどの現場に適しているかを提案。

概要

・実証実験は、施工前の現況堤防を対象とした起工測量にて実施。
・両スキャナの操作性や効率、コストを多角的に評価。

ハンディースキャナ(RS10)

長所
・軽量で持ち運びが容易。
・リアルタイムでデータ確認が可能。
・GPS非依存で屋内外で使用可能。

短所
SLAM技術が環境に依存するため、事前調査が必要。

レーザースキャナ(GLS2000)

長所
・ミリ単位の高精度スキャンが可能。
・環境依存性が低く、安定した計測が可能。

短所
・大型で持ち運びが不便。
・機械据え付けに時間がかかる。

実験は以下の項目を基に評価されました。

精度
RS10は数cm範囲の精度で、GLS2000はミリ単位の精度を達成。

精度確認参考

生産性
・RS10は軽量で持ち運びが容易なため、広範囲の測量でも迅速な対応が可能。
・GLS2000は高精度測量に特化しており、精密な計測が求められる現場で優位性を発揮。また、環境依存性が少ないので様々な現場の対応が可能。

コスト
RS10の総コスト(1現場あたり210,000円)は、GLS2000(730,000円)に比べて大幅に低コスト。

コスト参考(1現場あたり)

項目GLS2000RS10
機械経費400,000円150,000円
現場作業費330,000円
(1人/30,000円)
60,000円
(1人/30,000円)
総コスト730,000円210,000円

RS10は小規模現場やリアルタイム確認が必要な作業に最適
・軽量で使いやすく、コストパフォーマンスも高い。
・ただし、環境依存性が高いため事前調査が必要。

GLS2000は広範囲の高精度測量に最適
・ミリ単位の精度が求められる現場で力を発揮。
・機器の大きさや設置時間を考慮した計画が必要。

現場環境や要求精度に応じて適切なスキャナを選択することで、施工の効率と精度を最大化することができます。RS10とGLS2000の特徴を理解し、それぞれの強みを生かした測量計画を立てましょう。

ハンディスキャナ(RS10)カタログ


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